« 三谷版「桜の園」@パルコ劇場 | トップページ | 是枝裕和監督「歩いても 歩いても」@BS12 TwellV »

2012年6月30日 (土)

アスガー・レス監督「崖っぷちの男」@有楽町よみうりホール

団塊世代の負の遺産に苦しむ八橋壮太朗です。

アスガー・レス監督「崖っぷちの男」を見る。
7月7日公開ですが、先に講談社主催の試写会に参加してきました。
普段は試写会がキライなのですが、つい。

ネタバレで書こうと思いますが、そのまえに言わなきゃならないことがあります。
関西で計画停電しちゃうかもっていうこの時期に、会場である有楽町よみうりホールは体感温度が7度ぐらい。エアコン全快。風力もハンパない。
気でも違えたか?
周囲の男性女性、だれもが上着を着用し始める。ストールで防御とか、そういうレベルではありません。
さすが、大手マスコミさん主催なだけあって、ナメてます。

と、怒りMAXでしたが、けっこう満足だった「崖っぷちの男」。

「崖っぷちの男」
監督:アスガー・レス
脚本:パブロ・F・フェンジェブス
出演:サム・ワーシントン、エリザベス・バンクス、ジェイミー・ベル、アンソニー・マッキー、エド・バーンズ

主人公は、タイトルのとおりホテル上層階の窓の外、”崖っぷち”に立つ。
大通りに面しているホテルなので、当然まわりから目撃される。
自殺するんじゃないのか?ということで、通報騒ぎ。
この男は何者なのか?何をしようとしているのか?
そんな始まりです。

ちょっと、自分のためにストーリーをまとめてみたいと思います。
<冒頭>
主人公は自殺をほのめかすものの、自殺を止めようとする警察側に対しては、交渉人を特定の人物にするように指名する。ここから話はスタート。ただし主人公と交渉人に接点はない。
・主人公は何者なのだろうか?
 指紋採取により、主人公の経歴が明らかに。
 元刑事で、イケナイ裏バイトをやったおかげでクビになり、実刑判決。
 ちょうど判決が出る間際にオヤジが死去し、葬儀に参加するために警察同伴で拘置所を出る。
 葬儀では弟とブツカリ合い、ケンカに。騒ぎに乗じて逃走。
 現在、脱走犯として指名手配中。
・本当に自殺が目的なのだろうか?
 ホテル上層階の窓端で自殺騒ぎを起こしている。
 しかし、隣のビルでは、弟が屋上に上っており、屋上からビル内部に入るべく爆薬を設置している。
 どう考えても、弟が隣のビルに侵入して何かをやろうとしているのは明らか。
 自殺する気はない。
 表向き、脱走犯と知った警察に対して「死んで無実を訴える」言う。
 裏バイトをやっていた警官は、他にもいるのに、自分だけハメられたと言う。
 まだ警察内部に犯罪者がいるから、捜査資料をもう一度見直してみて欲しいと言う。
 事件とは、宝石商に雇われてダイヤを運ぶ途中に、主人公がダイヤを盗んだというものだった。
 そして、そのダイヤは盗まれてなんかいないと言う。
 弟に隣のビルに侵入させているのは、存在しないはずのダイヤを盗んで無実を証明するのが目的らしい。

<中盤>
主人公が刑事時代にパートナーだった警官が現れ、主人公のために調べまわったりしはじめる。
役者がそろった。
隣のビルに弟を侵入させて、ダイヤを盗む流れ。主人公が自殺騒ぎを利用して、マスコミや警察、隣のビルにいる宝石商や警備を扇動し、スキを作る。
ダイヤは盗めるのか?裏バイトの真相は?
重要なことは3つ。
・交渉人が味方になる。
 交渉人に指名された刑事は、ワンマンプレイをやりすぎて警察内で浮いている存在。
 孤立無援だけれど正義感は強い。
 主人公に揺さぶられ、裏バイト事件でまだ捕まっていない汚職警官がいるのではないか?と思い始める。
・敵は宝石商であり、宝石商と繋がっている汚職警官である。
 自殺騒ぎのために集まってきた警官の中に、汚職警官がいる。
 ビルに盗みに入られようとしていると思った宝石商は、汚職警官に必ず警護するようにハッパをかける。
・主人公が刑事時代にパートナーだった警官は敵なのか味方なのか?
 主人公視点から見ると、元パートナーは裏切った汚職警官。
 しかし、主人公のために調べまわっているシーンも出てくる。

<終盤>
身も蓋もないですが、いろいろ都合よく話を収れんさせます。
・ダイヤはGET。
・宝石商と汚職警官はやっつける。
・無実も証明する。
・元パートナーは味方だった。

弟がダイヤを盗むことに成功し、主人公に渡す。主人公は、ついに”崖っぷち”から逃げ出して、隣のビルに行くんですねえ。(ヌルイよ警察!)
しかし、弟が汚職警官に追われて捕まる。
それを追って、関係者各位がビルの屋上に集まる。
主人公、弟、宝石商、汚職警官、交渉人、元パートナーが揃う。
火曜サスペンス劇場で海岸の絶壁に追い詰められたシーンみたいです。
宝石商は弟を人質にして、宝石を取り戻す。そのままビルから逃げていく。
そして、元パートナーは裏バイトしてたけど、主人公を売るのには反対だったので、味方ということが判明。
元パートナーと汚職警官は銃撃しあい、どちらも負傷、動けなくなる。
交渉人も、真相を見届ける。
そんなとき、ビルの屋上から通りを逃げる宝石商が見える。
あきらめきれない主人公。
なんと、ビルの屋上から飛び降りて、警察が用意いしたマットに着地する。(アリエナイよ!)
自殺騒ぎで集まった野次馬の混乱に乗じて、ダイヤを奪取。
裏バイト事件での無実を見せつけることに成功。

この強引さがスガスガシイと思えるかどうかがポイントです。
勢いで、都合よく終わらせちゃう。楽しいっす。
ビルから飛び降りて宝石商を捕まえるとか、アリエナイYO!

冒頭から中盤にかけての、話の運び方が面白いです。
伊坂幸太郎原作の映画みたいな感じです。 
すごく盛り上がります。
問題は、終わらせ方なのですが…(笑)
ここまで強引だと面白いっす。楽しいっす。
そんな映画でした。

この映画はヒトリで見るよりも、誰かと一緒に見たほうが楽しめると思います。
家族、友人、彼氏彼女、どれでもOK。お子さん連れでも楽しめます。
映画館向きの映画って、こういうやつなのかもしれないなあ。
エアコンの強さにやられた怒りが静まったぐらいの前向さはもらえたかな。

« 三谷版「桜の園」@パルコ劇場 | トップページ | 是枝裕和監督「歩いても 歩いても」@BS12 TwellV »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/472600/46001034

この記事へのトラックバック一覧です: アスガー・レス監督「崖っぷちの男」@有楽町よみうりホール:

» 『崖っぷちの男』お薦め映画 [作曲♪心をこめて作曲します♪]
一気に高まった期待をどこまで持続できるのかが、腕の見せ所。彼は捕まるのか、逃げるのか、死ぬのか、それとも…? ずっと窓の外に立っているだけの人騒がせな男ニックと、弟カップルの状況を的確に伝える構成は巧みで、その場で彼らのやりとりを見ているような臨場感があ…... [続きを読む]

« 三谷版「桜の園」@パルコ劇場 | トップページ | 是枝裕和監督「歩いても 歩いても」@BS12 TwellV »

リンク

フォト

VCおすすめ

  • ロリポップってエンジニアが優秀なんですよね。
  • じゃらんは優秀です。振り返ってみればだいたい使う。
無料ブログはココログ