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2011年7月25日 (月)

荒野に立つ@シアタートラム

台風って、なんで台の風と書くのか気になってしょうがない日がある八橋壮太朗です。
日本語の造語パワーは侮れない。

さて、阿佐ヶ谷スパイダースPRESENTS「荒野に立つ」@シアタートラムであります。
まずは概要を引用してご紹介。

あらすじ@阿佐ヶ谷スパイダース公式サイトより

「目玉をなくしたのは君か」
と目玉の探偵は聞く。
「いえ、こうしてあるにはあるのですが」
と答えると、目玉の探偵はにやにや笑って、
「ほら、やっぱり目玉をなくしている」
と言った。

前作『アンチクロックワイズ・ワンダーランド』以来一年半ぶりとなる長塚圭史の新作は、鬱鬱としたこの夢裡の魘されから、スリルな現への扉を開ける異色冒険譚!

作・演出:長塚圭史
出演:安藤聖/川村紗也/黒木華/斉藤めぐみ/佐藤みゆき/伊達暁/中村まこと/中村ゆり/中山祐一朗/長塚圭史/初音映莉子/平栗あつみ/福田転球/水野小論/横田栄司

書きたいことは2つ。

その1。
長塚圭史さんの仕事を目撃するのは今回で4つ目。
・失われた時間を求めて(阿佐ヶ谷スパイダース@ベニサンピット)
・SISTERS(パルコ劇場)
・葛河思潮社「浮標(ぶい)」@吉祥寺シアター
そして今回の「荒野に立つ」@シアタートラム。
今回は、パンフレット読みました。
で。
やっと。やーっと、長塚さんの活動の姿勢、どういうスタンスなのかが分かる気がしてきました。
毎回、気がするような流れでしたが、今回ようやく、ふむふむと思うようになりました。
時間をかけて、何本か観て、やっと。
表現や体験にチャレンジング、アグレッシブ。ストレートとか予定調和とかは避けたい。
いわゆる「おやっ」と思うもののオンパレード。
観ている内容を記憶してステージで起こっていることを汲み取ろうとしないといけない。
場当たり的に観ると、なにも受け止められないまま終わってしまう。話もさっぱりわからない。記憶力がないとキビシイ。。
目の前で繰り広げられるシーンのひとつひとつを、何かのヒントとするのもいい。マクガフィンと思って消化するのもいい。シーンの断片ひとつひとつを懸命に組み立てようとする行為を強いられる。
演るほうも観るほうも、それぞれ自由なんだということが前提にある。
…賛否両論になるのは当たり前。それよりも、そういう芝居だと知ってて観にいくのと、知らずに行くのでは大違い。何も考えずに楽しめると思って行くと、眠くなるか、なにも受け止めずに視覚的に観てオシマイ。要注意です(笑)
浮標(ぶい)の時は、友人が怒りだしたように、私もショーとしていかがなものかと思うほどでしたが、今回は比較的一般的なコンテキストの上に成り立っていると思う。ただ、あいかわらず観ている側が脳内で話を組み立てていっても、「あそことここが繋がってるんだな」というパズルの完成感覚がぜんぜん得られない。ディスコミュニケーションを恐れないアグレッシブさがココにある。
以上のことを、ふまえた上なら、また見に行きたいと思います。落ち込んでいる時とかに観ちゃいけません。

その2。
中村ゆり&初音映莉子のおふたり。げっ、めちゃキレイやんか…で話を汲み取るのを忘れそうになる。ステージ脇の最前列に座ってたんで、芝居の中心じゃないときでも気になってしょうがない。そこをガッチリ芝居に集中させてくれるのが中村まこと&横田栄司。ヤバイぐらい声がいい。惚れてまうやんか!ってぐらい聴かされる。この芝居は女性が主役っぽい感じだけれど、軸がしっかりしてたのはこの2人だし、この2人の芝居と思ってもいいと思えた。特に後半は中村まことさんの視点で観てられたので、抜群の安定感。

ということでした…。

え?安藤聖は…伊達さん中山さん長塚さんは…。転球さんは…。そもそも内容は。
記憶をたどっている芝居なんだな、と思うのにしばらく時間がかかる。そして途中でなぜか人を追いかける新聞配達の人が居るんだけど、持ってる新聞が「記憶新聞」。ああ。やっぱり。そこで確信を得る。…ていうか、最前列に座ってないと分からんよ!(笑)
あと、劇中に食べ物が出てくるんです。家庭料理というか家族の食卓みたいに、煮物とご飯とみそ汁と。おしんこと。で、ホントに食べるんですよ。おしんこは分かるよ。おしんこは。芝居の流れからも食べてもおかしくないと思ったよ。でも、その家庭料理、ホンモノやんか!俺の目の前で中村まことさんが普通に食うんすよね。普通に食べ物のニオイがプンプンやってくるわけです。えええええ…リアルな食事です。何も食わずに見に行った俺の腹が鳴るじゃないか(恥)

そんな感じで今日はライトに観てたんで(ちゃんと汲み取ってましたが)。いままで観たいくつかの芝居よりは、頭の中で組み立てられた感じがして、よかったかな。それ以上は書かないというか書けないというか。表現遊びに乗っかって、こちらもいろいろ遊ばせてもらえた気がしたので、比較的良い気分で劇場を出られました。

ツッコミを1つ入れておくと、芝居の作り手からすれば「何度も観れば、新しい発見や受け止め方ができる芝居」として作っている気がするけれど、観る側からすれば「はじめて観る感覚が一番大事で、自分なりの受け止め方をその場その場で感じれば良い芝居」なのだと思う。それは過去に観た長塚さんの3本の芝居も同じでした。ファーストルックを大事に大事にして、長塚さんとの一番勝負だと思って挑むのが正解だと思う。だから、良い意味で「また見に行きたい」とは思わない。それだけ毎回、ガチで芝居してくれてると思える。

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