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2011年7月20日 (水)

ベッジ・パードン@世田谷パブリックシアター

シーチキンって海の鶏という意味と思っていいんでしょうか。八橋壮太朗です。
たしかにチキンっぽい。

三谷幸喜作・演出「ベッジ・パードン」@世田谷パブリックシアター。

シス・カンパニーより引用しようと思ったけど、長かったので世田谷パブリックシアターWEBサイトより以下引用。

作・演出:三谷幸喜
出演:野村萬斎/深津絵里/大泉 洋/浦井健治/浅野和之

明治政府の命を受け、夏目漱石が英国留学へと旅立ったのは1900年のこと。
ロンドンから綴った漱石の手紙には、度々[ベッジ・パードン]なる女性が登場する。
生来の神経症的性質を抱え、漱石は異国の地でどんな人間模様を育んでいたのだろう?
三谷幸喜が描く“のちの文豪”と“ベッジ・パードン”の物語。

いやあ。三谷幸喜で世田谷パブリックシアター。チケット取れるわけねぇだろ、と最初から諦めていましたが、なでしこJAPAN世界一の瞬間を見ていると、いや、まだ当日券があるッ!と思い直して当日券専用ダイヤルへ電話。すでに電話受付終了しており、今回、日を変えてもう一度トライ。取れました。行ってみると、やはり人気で行列が。でも劇場に入ってみると、立ち見だったらとりあえず入れてもらえそうな雰囲気でした。ちなみに俺は最前列の補助席をゲット。8千5百円…まじかYO!わかってはいたけどさ。。。

ともかく観ました。

期待通りの大泉YO。失礼、大泉洋。そもそも三谷幸喜×大泉洋という組み合わせは、見るしかないでしょう。いやあ、よかったです。どう考えても期待されているその位置に、ちゃんと収まりつつ楽しませてくれました。明治のころの話なので、衣装からしてレイトンか…?とちょっと思うぐらい違和感なし。しかし、俺の席の周りは「うれしー(水曜どうでしょうの嬉野さん)がさあ…」とか言う人たちが多くて、大泉洋人気は凄まじいものがあります。

そして、そんな大泉洋期待で観にいった俺を反省させられたのが、他の役者の皆様。どの役者さんも魅力いっぱいであります。休憩挟んで3時間ちょいの芝居でしたが、一幕目の途中で、俺は心の中で謝っていた。みんな魅力的すぎる。中でも深津絵里には土下座です。でも呼び捨てでスミマセン。はっきり言って、三谷幸喜の作り出す女性はどこか現実味が無いので、けっこう悩ましいんじゃないかといつも思うぐらいですが、今回もソレはソレとしてやりづらそうな役をバッチリ好演。この芝居は深津絵里の魅力でリードされています。役じゃなくて、本人のパワーで。

そして、浅野和之。こちらもはっきり言って、卑怯です。そんないじり方あるかいな!ってぐらい、ボケまくる役。ネタにされる役。なんなんすか!笑いすぎ。11役やってるんでしたっけ。すごいなあ。まさか出オチみたいな使われ方をされるとは思わず、最初は笑っていいのか考えちゃった。なんて贅沢な。松坂牛でカレーとかコロッケとか作ってるんじゃないのかってぐらい、アレもコレも。。

パンフレットを見て、なるほどなと思ったのは、ちょっと今回の芝居は原点回帰みたいなところがあると。
そうなんすよ。東京サンシャインボーイズのころの味付けみたい。個人的には西村雅彦ポジションを大泉洋がこなしているのが大きいと思われます。あのポジションをこなす役者さんが見つかっていなかったんだろうと勝手に推測。もちろん扱いが近いというだけで別の魅力で楽しませていただけるので、新境地が見えて良かった。そして、浅野和之さんにいろいろやっていただくことで、サンシャインボーイズのドタバタ感とか、お約束感が引き継がれている。

野村萬斎さんは…唯一「さん」つけなきゃいけないと思っちゃうほど、なにか客演っぽい雰囲気が漂ってます。野村萬斎は野村萬斎なのであります。キャラが見えない。というよりは、骨子にしていたストーリーそのままに大切にされている感じ(東日本大震災のあとになって、笑わせる芝居にしたいと思うようになったらしい)。野村萬斎+愉快な仲間たち、みたいな印象。でも他に誰がやれるんだと言ったら、難しいだろうなあ。あの役。軽くてもだめ、重くてもだめ、理屈っぽくてもだめ。大雑把でもだめ。そう考えると、野村萬斎オーラを意識させない工夫をかなり施されている気がします。

そんなわけで役者さんばっかり書きましたが、種田陽平氏のART WORKを生で見るのが初めて。これは要注目でしょう。最前列だったんで、間近で堪能できましたが、休憩とかにキッチリ幕が下りるので集中して見られませんでした。でも、古い味のある窓の質感には目を見張りました。。ちなみに全く関係ありませんがチュンソフト「かまいたちの夜2」の美術監督も種田さんであります。

話はともかく、演出のバランスとしては、それこそ一気にメジャーになったころの三谷節。コアな部分は野村萬斎と深津絵里ですが、基本的には大泉洋&浅野和之の2人によって、コント見てる気分ギリギリのところにまで軸をズラしてくれます。

ちょっと脱線して大泉洋に関して。
演技してるところよりも水曜どうでしょうのほうが多く見ているので、まだなんとも言いづらいけど、真剣な表情をしていても噓臭く見えてしまうのが、俺的には悩ましい。食えない男像みたいなものが弱いな、と感じてしまった。なんというか、スゴ味が出せないように見えるというか。なんだろう、萩本欽一っぽい何かに近い。ドラマ「黄金の豚」の役が一番ハマってた気がする。今後に期待(というかもっと俺が見ないといけないわけで…)。

昔の三谷幸喜作品が好きだった俺が、最近の作品にちょっと距離を感じている理由が、ココに来て気づいた。
昔の作品は、時間軸がものすごく狭い。一晩の話とか、数時間の話とか。笑の大学でも、同じ時間帯を数日間続けるという、ある意味で狭い時間軸だった。そうか、ちょっとした「間」のシチュエーションの話が好きだったんだな。で、そんな短い時間で起こることは、なにかのミッションかトラブル。描いているものが違ったんだね。今更気づいたよ。まだ見てないヴァンプ・ショウも、そういう話だもんね。

というわけで、今の三谷さんと昔の三谷さんの、ちょうどどちらの味わいもある作品でした。

ベッジ・パードン@シス・カンパニー
http://www.siscompany.com/03produce/33bedge/index.htm

ベッジ・パードン@世田谷パブリックシアター
http://setagaya-pt.jp/theater_info/2011/06/post_230.html

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