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2010年12月11日 (土)

電子書籍の関係者さんへ。コンテンツリッチに気をつけろ!

プリン体を気にするようになった私が八橋壮太朗です。

テレビ東京の番組「カンブリア宮殿」で、電子書籍をテーマにした回があった。
番組MCでもある村上龍が自身の電子書籍を扱う会社を立ち上げたことと絡めての1時間番組だ。

基本的に2種類の取材で構成されていた。

ひとつは、電子書籍元年とも言われる今年の、関係するであろう各業界の動きについて。
火付け役とされるiPadやキンドルを紹介しながら、印刷会社や出版社が業界団体をつくったり、電子化製作、制作を行ったり、電子書店を立ち上げていることが取り上げられていく。
このあたりは、経済番組をいくつもつくるテレ東らしく、注目される各社の要人やビジネスの現場にカメラを入れて説得力のある絵づくりでコンパクトにまとまっている。

そしてもうひとつは、村上龍の視点。著者として電子書籍をどううけとめているのか、どういう立場なのか。番組の半分ぐらいは使って伝えていた。
村上龍の発言は、面白い。
・出版社は紙の本をつくるプロはそろっている。でも、電子書籍のプロがそろっているかといえば、そうじゃない。だから自分で(そういう会社を)つくるんだ
・(さまざまな会社が)電子書店をオープンするって言ってるけど、(扱う書籍は数万タイトルをそろえると言っているが)ほんとにできるのかなあ

そして、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」の電子書籍版を紹介しながら、従来の紙の本ではできない面白いことができると言う。
その本は、タイトル画面でメニューを選ぶと、村上が学生時代に執筆した直筆の原稿を見ることができるというもの。
面白い。
画像や写真、音楽、映像など、紙の本にはできない電子書籍の可能性を、もっと使って面白いものを提供していくべきだという主旨を言っていたと思う。
そして番組は終わった。

ちょっと待てよと思うのが、八橋。

写真が使える、音楽が使える、映像が使える。
そう、いつものアレだ。
「マルチメディア」
「リッチコンテンツ」

身の毛がよだつ「なんでもリッチ」症候群。
Flashサイトが嫌いな人も多くいるということには気づかずに、リッチなことはいいことだ!という妄信的なWeb制作者が、少なくなかったことを思い出す。
使ってる?DVDのマルチアングル。ケータイのムービー収録。
カバンにいろいろ詰め込んで、外に出て、結局カバンの中身をまったく使わずにそのまま帰宅する。
それと同じこと。
あったほうがいい、と思って、いろんなものを詰め込むけれど、結局要らなかった。
しかも、使わないものをわざわざ運んで、なにもせずに、そのまま家に持ち帰る。
まったくの無駄。

何度繰り返したらわかるんだ。

Wiiだって、振り回せるコントローラのおかげで、いろいろできるようになった、面白いことができるぜ!という話だった。
実際はどうか。
面白いけど使われない。
売れてない。
振り回さずに、横持ちしてボタンをポチポチ押すゲームばかりになったじゃないか。
それどころかクラシックコントローラとか言って、昔からあるようなゲーム用コントローラとして使うようなもので遊ぶものばかりじゃないか。

ひそかにサービスが終了したNTTDoCoMoのプッシュトーク。
仲間内でケータイがトランシーバのように使える、というアレだ。
ガンガンにCMやってただろ?
わざわざ専用ボタンを各機種につける力の入れ様。
使われなかったんだろうな。
終わったよ。
評判が悪い、とかじゃないと思うんだよ。こういうのって。
評判が無い、というのが正しい。
興味が無い。要らないんだ。

あれもできる、これもできる、っていう妄信的なコンテンツリッチに気をつけろ!

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