「黴菌(ばいきん)」@シアターコクーン
湯呑みにお茶を淹れると、ぼんやりと幸せな気がする私が八橋壮太朗です。
抽選に漏れるのは当たりまえ、でお馴染みのケラリーノ・サンドロヴィッチな芝居「黴菌(ばいきん)」をシアターコクーンで見てきました。
いやね、ひょっとしてと思って、当日券発売開始時刻に10分ぐらい遅れて行ったんです。販売は始まってたんですが、まだ列は存在していて、最後尾に並びました。並んでいた人はほとんど消化されていて、すぐに自分も窓口へ。立ち見席が、まだまだ余裕があって選べました。やっぱりな。立ち見が全部消化するぐらい昼間っから並ばないよな。
さて。開演。
昭和の終戦間際と直後の話です。ヒキとヨリで言うとヨリだ、というコメントどおり、大きな家の家族親族の人間関係で成り立っています。
うまく言えませんが、コクーンに来るお客さん用に最適化してるんだなーという印象がありました。
やっぱり舞台が広くなっていけばいくほど、いい意味で一方的な勢いをもって観衆を圧倒する演出はやりづらいものなのでしょうか。主にいらっしゃるお客さんの層を考えると。途中でついていけなくなる人とか、いるような気がするし。
ストーリーは兄弟が軸ですが、パフォーマンスとしては女優さんたちの魅力がハンパない。
個人的には、やっぱりステキな緒川たまきがイチオシ。声も優しく高いトーンがたまらない。衣装も似合ってる。
ともさかりえの個性が活かしきれてないと思うけれど、活かしてしまうと、目立ちすぎて全体のバランスがとれないんだろうな。ちょっとそこは我慢してひそかに応援しよう。
誰が主人公なのか、少し気になっていくツクリです。
しかし、30分も過ぎれば気づくでしょう。そんなことがどうでもいいことであることが。
徹底的な三人称視点で見入ることができる。
その気持ちよさを体感できる芝居でした。
とにかく、立ち見でも十分堪能できました!
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