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2008年6月16日 (月)

ザ・マジックアワー

ザ・マジックアワーを見て
この映画は、「映画の内容の感想」ではなくて、「見終わって感じた作り手に対すること」のほうが多い。気持ちよく作り手を意識しながら見ることができて、とてもうれしい。

この映画の魅力は、作り手とのキャッチボールができること。
底が見えない井戸に、石を落として、井戸の深さを探る感覚がある。いろいろな石を落としては、返ってくる音の響きを聴いて、水の量や深さ、井戸の性格が見えてくる。この映画で、井戸に落とす石に相当するのが、作り手への期待だ。佐藤浩市は、いったいどんな表情を見せてくれるのか?西田敏行とのカラミは、どんなシーンになるのか?追い詰められた妻夫木聡は、どんな解決策を考えるのか?三谷幸喜をはじめとする、この映画の作り手たちは、どういうストーリーを、そして演技を見せてくれるのだろう。そういう疑問や期待を、うまくリードしてくれる喜びがある。この期待と回答がうまく織り交ぜられた作品になっている。

この映画の魅力は、今を大切にしていること。
時事的だったり、社会を反映した作品という意味ではありません。むしろ、骨格となるストーリーや設定は、10年前や20年前でも通用する(というよりは今のほうが厳しいぐらい)のものです。街のギャングが居たり、ケータイを使っている人が居なかったり。登場する車も古いタイプばかり。こんな風に、今っぽさが全く無い設定で、たったいま活躍するスタッフと役者たちが、自分たちでしかできないものを作り上げている感覚が、とてもすばらしい。最新のもの、ネットやデジタル機器に頼って、新しいものを作ることは簡単なのだ。いままで無かった道具、いままでにはありえな時代背景で作るのだから。作る人間の力、役者の演技やスタッフの知恵、腕、意気込みで新しいものを作っているようには、なかなか感じられない「新しい作品」が溢れている中で、ザ・マジックアワーは、今この役者が、今このスタッフと作るという価値が最大限に活かされている「新作」だ。モノが溢れていて、どこかで見たことのあるもの、聞いたことのあるものばかりな気がする昨今、たった今を大切にすることで、魅力を高めている。

「新作」と「リミックス」の違い
新作って何でしょうか。やっぱり、今まで見たことも無いものを見せてくれるということでしょう。それは、コメディに登場する佐藤浩市であり、彼と西田敏行のカラミでもある。こんな価値が作り出せるのは、三谷幸喜が「プロの観客」だからだろう。この役者に、こんな役をやってほしい。あの役者とのカラミが見たい。その着眼点が、並ではないのだろう。要するに、創作料理がスゴく上手い人なのだ。和食も洋食も関係なく、いい組み合わせを考えだすし、新しい味が出せる。そして、ひとつひとつの組み合わせは偶然ではなくて、狙いと計算があって生み出されている。この創作ができてはじめて「新作」なのでしょう。なにを作っても「何かのコピー(何かのリミックス)」と言えてしまう中で、三谷幸喜はオリジナリティを追い求めていると思うし、それが上手く行っているのだと思う。

なんだか、よーわからん文章になっちゃった(^^;

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