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2007年10月 8日 (月)

Windows5000(ヨーロッパ企画)

Dscf0134

Windows5000
ヨーロッパ企画

「うわ、人口問題深刻だねえ。」
バックカバーのコピーはこれ。近未来、蜂の巣のように密集した住宅事情で、人々はどんな暮らしをしているかという設定のお話。ドラえもんのように押入れで生活しているような住人ばかりで、アパートの隅々が押入れになっている。とは言っても、増改築(というよりは分割)を繰り返していて、部屋はキレイに並んでいない。階段の下の三角地帯だったり、立ってるのが精一杯の部屋だったりする。そんな部屋でも、レイアウトを工夫してパソコンを使ったり、食事したり、いろんなことをしなければいけない。こういう住人の生態を、お役所の役人が視察というスタイルで解説しながらストーリーを展開していく。

この芝居の何がスゴイって、その密集アパートを作っているのがスゴイのだ。アパートを輪切りにした状態を舞台の上に組み上げている。しかも蜂の巣のようにゴチャゴチャと分割しまくった部屋たちを!ということは、部屋を作ってから話を膨らませている部分が絶対大きいということ。部屋を作って、こんな人物が居て…という大筋を作ったら、それぞれの部屋を工夫して作る。こんな動き面白いよね!なんて言いながら作っているに違いない。こういう、大筋のストーリーに肉付けする小芝居が、ヨーロッパ企画の真骨頂。人が集まれば、こんな行動するよね!というアイデアが豊富なのだ。そして、そんなグダグダになりそうな内容なのに、全体の大筋がしっかりしている。安定しているだけじゃなく、センスが光る構成力。ウマイな、と思わせるようなクサイところが無くて、とても軽く楽しめる。

Dscf0135

このDVDは、ヨーロッパ企画のWebサイトで通販しています。自主制作なのに2層DVDで作ってるよ、この人たち。特典映像もいっぱい入っている。ほんとに好きなんだな、こういうことするのが。

ヨーロッパ企画をはじめて知ったのは、なにかの芝居を見に行ったときにもらったチラシだった。特に何も知らなくて、そのとき名前を覚えたぐらいだったのだ。それが、去年、彼ら原作の映画「サマータイムマシンブルース」(本広克行監督)が公開されて、見に行ったら凄く面白いじゃない。これは気になるぞ、ということで見に行ったのが「ブルーバーズ・ブリーダーズ」。なるほど、群像劇なんだなあ。最初はそう思いました。ただ、群像劇が好きな人に勧めるかというと、なんか違う気がします。なんでだろう。そんなことを考えながら、見に行ったスズナリの休憩スペースで買ったのが、このDVD「Windows5000」。タイトルが、やけに気になります。こういうネーミングセンスが、上手なんです。やられました。で、DVDを見てみて気づきました。彼らの芝居は、群像劇に求めたくなるエッセンスとは少し違うということ。ストーリー性と人物描写が違います。彼らの作る芝居は、ストーリーを語る部分がとても小さい。話を成立させるための構成、枠組みだけに近い。人物描写も同じで、ひとりひとりの人物像を掘り下げることは少ない。つまり、群像劇というよりは、シチュエーションコメディの中でも人間観察的な部分が大部分を占めている。人が集まれば、おかしさや笑いが起こる。そんなことを感じさせてくれる芝居だ。

彼らのスゴイところは、活動が芝居という枠組みにとらわれないところ。DVDを作ったり、ショートムービーフェスティバルを企画したり。11月から新作「火星の倉庫」がはじまります。見に行かなきゃです。

ヨーロッパ企画
http://www.europe-kikaku.com/

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